製品の海外展開を考えるのであれば・・・?

スライドタイプのブリスターは、
台紙を容器に差し込めば、簡単にパッケージが成立するので、誰にでも簡単に扱える
包装形態と言えます。

ただ、この点が、難点になってしまう場合があります。

それは、中味が抜かれ易いこと。
海外で製品を展開したい場合、これが最大のネックとなります。

 

どういうことかというと、日本では

中身だけが抜き取られることをあまり意識していない のが実状のようです。
それに、盗られることを前提にするならば、『包装されたパッケージごと』
という考えがあるみたいです。

 

この根底には、恐らく

 『お客様は皆いい人で、中身だけを抜き盗る人なんていない。』

という、性善説 に基づくような環境思想が背景にあるからだと思われます。

 

なので、
メーカー側にせよ、販売店側にせよ、パッケージに対する “改ざん防止性能” への
要求は、それほど起きていないようです。

でも、海外では少し様相が異なります。

パッケージごとにせよ、中身だけにせよ、『盗られるかもしれない』という
前提の認識があるようです。

これは、海外に商品展開されているユーザーさんからお聞きしたのですが、
盗られやすいパッケージを採用しているメーカー側の資質が問われるとのこと。

また、

盗られやすい包装形態は、それを販売するお店から敬遠されると言われていました。
中身の商品自体の安心・安全を確保することもさることながら、
お客様の手元に届くまで、それを販売してくれるお店側へも安心・安全を提供する
ということがポイントになりますよね。

溶着タイプのブリスターでは、台紙とブリスターを溶着した形態をしているので、
中身だけを抜き取るということは不可能です。

ですので、改ざんされにくいという利点をもっています。

商品の海外展開を計画されている場合には、こういったことも配慮された方がいいですね。

 

 

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2016/09/07

スライドタイプと溶着タイプ、リーズナブルなのは?

スライドブリスターは、
手作業で包装が作業ができるという点が評価され、よく使用されています。

ところが・・・。

商品ロットがまとまってくると、包材単価や作業性に課題がでてきます。

単価の違いは、ブリスター容器の作り方に起因しています。

 

スライドブリスターは、その構成上、台紙を挿入させるための『溝』
形成する必要があります。

溝を形成するためには、台紙の大きさ以上の材料が必要となり、
また、溝を作るための加工工程が必要になってきます。 (下図参照)

 

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一方の溶着タイプ用では、商品をいれることが主目的になるため、
極端に言えば商品サイズと同等でOKということになります。 (下図 参照)

 

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製作過程において、同じ品物用として考えた場合、
一枚のPETシートから作成できる個数に大きな差がでてきます。

すなわち、材料費と溝を作る工賃が単価に直接影響してくる・・・。
というわけです。
余談ですが・・・。

概ね、資材屋さんの言い分では

 

設備投資がいらないから、スライドブリスターの方がいいよ!

と言われるみたいです。

確かに、包装する商品ロットが少ない場合には、有効かもしれません。が、
ある程度ロットが増えてくると、『台紙を溝に差し込む』という作業が
煩雑になってきます。

また、台紙の抜けを防止するために、ホッチキスやテープ等で留めたりする
のですが、それも煩雑さに拍車をかける一因となっています。

もし、日々の生産規模が 3000個/日程度 を上回るのなら、
スライドブリスターは、お勧めできません。 溶着タイプへの変更をお奨めします。

実際、お客様から、

スライドタイプから溶着タイプへ変えて、
ものすごくコストダウンにつながったよ! 機械も、すぐに償却できたよ!

という、うれしいお話をよく頂きます。

 
 

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2016/09/07

代表的なブリスターの比較。

スライドタイプと溶着タイプを簡単に比較してみました。

Blister-merit-demerit

上の表の※部については、意外に知られていないポイントです。

なぜ、それが言えるか? は、別の項で詳しく。
上の表の(注)について、機械の構成に依存します。

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2016/09/07

ブリスター包装には、種類があります。

透明容器(ブリスター)を用いたブリスター包装には、実は種類があります。

代表的な種類と特徴は以下の通りです。

 

1.台紙を差し込むタイプの スライドブリスター

スライドタイプ

  • 用途
    日用品、文房具、工具類、化粧品類、雑貨類、家電小物類、玩具類、その他
  • 特徴
    ブリスター成形時に形成された溝に台紙を差し込んで使用する。
    特殊な機械がいらない。
    台紙とブリスターの固定には、テープやステイプラ(ホッチキス)が用いられる。
    最大の難点は、中身を抜き取られやすいことが挙げられる。

 

2.台紙と容器をくっつけて使用する溶着タイプの ヒートシールタイプ

溶着タイプ

  • 用途
    日用品、文房具、工具類、化粧品、雑貨類、薬(PTP包装)、
    菓子類、電池類、救急セット、玩具類、釣り道具、その他
  • 特徴
    台紙とブリスターが溶着されている。
    包装には、専用の機械が必要になる。
    台紙とブリスターが溶着されているため、改ざんされにくい。
    (中身が抜き取られにくい。)

 

 

3.成形時に嵌合(はめあい)性をもたせた開閉式の クラムシェルタイプ 

clamshell_blister

  • 用途
    文房具、化粧品、家電小物類、玩具(フィギュア系)
  • 特徴
    オール樹脂であるため、見栄えよくできる。
    嵌合性が必要であるため成形時のコストが高い。

 

 

厳密に言えば、もっとたくさんありますが、代表的には上記のような感じです。

 

なお、ブリスターパック・ラボでは上記2のパターンで 台紙とブリスターを溶着する機械=ブリスター包装機
を設計・製作しています。

 

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2016/09/07

そもそも、ブリスターとは?

『ブリスター』という単語には、

・ 水ぶくれ

・ 気泡

・ 飛行機の透明張り出し(銃座)

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などの意味があります。そこからきているのでしょうか・・・

包装で言うブリスターとは、『透明の成形容器』のことを指しています。

すなわち、

『ブリスター容器』を用いた包装のことを『ブリスター包装』と呼んでいます。

ちなみに、ブリスター容器の素材は、昔はPVC(塩ビ)が主流でした。

焼却時の環境への配慮(ダイオキシンなどの問題)から、今はPETに変わっています。

 

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2016/09/07