公式LINEはじめました。 

粒状の製品の数を効率よく数える装置。

けたろーです。 お昼ごはんを少し食べ過ぎてしまった感があって、おなか周りがちょっと。。。 お昼はほぼ毎日、母親が作ってくれる弁当なので助かってます。 

さて。 内容物の数を数える。 

例えば、コンベアなどで運べるくらいのサイズなら、搬送中での通過を数えるなどという方法がとれますが、小さい場合は簡単そうに見えて、少々厄介な作業ですよね。

かなり前のことになりますが、数を数える機械を創りました。

粒状の製品の数を数える。

今をさかのぼること、十数年前のことです。 包装受託業務をされているところから

粒状の製品があって、それを数えて、
専用のケースに自動充てんしたいです。
今は、数名のスタッフで対応していて
人件費が嵩んでしまって。。

というような依頼をうけたんです。 早速、その対象となる製品を送ってもらって、どういう構成にすればうまくいくか? 考えてみました。

このときの最大のテーマは、決まった数をどのように安定して数えるか? ということ。 きちんと計数できなければ、機械として意味をなしません。 

モックを作って、検証。 その1

まず、当初に閃いた「筒状の中に製品を入れて高さで計数してみる」という案で、モック(※)を作ってみました。 ※モック:模型。

こんな感じ。↓

第一案でのモック。

画像中、ピンクの粒粒が製品です。 一見すると、うまく行きそうか・・・な? と思ったのもつかの間、よくよく見てると致命的な問題がわかりました。 

それは、粒の形が〝ラグビーボール〟のような楕円の形状で、しかもサイズも不ぞろいだったからです。 製品がきれいな球形で、且つ大きさ・サイズが一定しているのであれば。この方法なら比較的楽に計数できます。 でも、ラグビーボールのようは形状で不ぞろいという状態では、筒の入り方によっては高さが定まらないという問題が発生してしまいます。 高さが微妙に変わってしまうと、累積誤差で1~2粒は平気で変わってしまう可能性があります。

つまり、きちんとした計数ができないという結論にぶち当たりました。(´Д`ι)アセアセ

モックをつくって検証。 その2

次にイメージしたのが、いわゆる〝ますきり〟方式です。 この時のイメージは、とある地方の薬メーカーで昔から使われている胃薬の玉数を数えるのに使っているくぼみがついた杓子のような方法。

プレートに規定数の穴をあけて、そこに粒を流し込めば、簡単に数が数えれるはず! と思い立って、モックを作ってみました。 「これはいけるんじゃね??」 ってことで、感触的によかったので、この方法で方向性を決めたのでした。

第二案のモック 1種の枡計量方式。

モックから、機体設計・製作へ。

いわずもがな、お客様には 『毎分、これくらいの処理ができてほしい。』 という要求・要望があります。 なので、どれだけいい案が出てきたとしても、要求・要望に沿わない、あるいはそれが難しいような方法・方式は却下になります。

ついでにもう少しお話しすると…

モックとは言わば『机上』でのこと。 それでもある程度のことは確認はできるのですけど、実際に照らし合わせた時に、確実に実現できるのか? ということも十分に裏打ちしておく必要があります。 

また、安全性という面も大いに関係してきます。 安全性とは、確実性とか、再現性とも言い換えることができて、要は、機械で運用していくために、『必ず同じパフォーマンスが期待できる』ということが大前提になるんです。

前述したその1の案では、筒に入れた時の状態が都度変る可能性があるので却下としました。 すなわち、毎回高さが変る可能性があるため、確実性や再現性がなく、安全性が担保できないという理由です。

幸い、この第2の案では確実性もあり、安全性も担保できあり、それなりのパフォーマンスがでそうだったんでこの方法で進むことになったのですが、次の問題は処理能力をどのように確保するか? ということ。 で、あ~すれば? とか、こ~すれば? とかと色々と考えを進めていったのです。

最終的に2個づつ同時に処理することで能力アップを図というアイデアに落ち着きました。 並列的に2個づつ処理することで、2倍の処理ができるという理屈です。 で、できた機体がこれです!

作業スタッフが専用のハカマに、手作業でケースを投入。 計数された粒製品がその容器に充填されて… という流れです。

あ! 画像中の背景が汚いのはお許しくださいね。 時代を感じてしまって、なんだか、感慨深いんだけど。w

動作を動画で。

実際の動作を動画でみれます。


あとがき的なことを言うと・・

この頃のボクは、まだ設計に携わっていなくて、設計の部分はアウトソース(外注)でした。

でも、このアイデアは外注先の設計者ではなく、うちのアイデアによるものです。 モックをつくって、方向性を決めて、『この方法で機械化を進めたいので図面描いてね!』と依頼して描いてもらう。 当時はそんなスタンスで仕事してました。

そんなこんなで計数機をリリースしてしばらくは順調に使って頂いていたのですが、ある時、問題が起きたのです・・。

その続きは、失敗談で書こうかな。w


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