やさしい見え方の話。ー 番外編:色が違って見える世界。

〝見えづらさ〟から考える、未来のやさしさ ということをテーマに、お届けしています。 今回は番外編として、〝色の見え方〟についてのお話です。


こんにちは、
大阪・柏原で、時短設計®の視点で、生産環境への「ゆとり」をテーマに、〝合理化・省力化〟に向けた機械・装置をワンオフで手掛けています。 ダイセイテッコウ けたろーです!

歯ブラシや化粧品といった商品に使われる透明容器を使った「ブリスター包装(ブリスターパック)」。 目が見えない人にはとても扱いにくいかも? と思って、ブリスター包装機の中で点字を施す仕組みを開発しました。 

_なのですが、点字の識字率は10%以下…。 圧倒的に点字が読めない人の多さに気づき、「伝えるべき情報が届かないままになっている現実」があることを知りました。 

それをきっかけに、「点字が読めないなら、音声で届ければ!」と、QRコードを使って音声で商品の情報を届ける仕組みを考えました。 それが【QRボイスサポート】です。

「ものづくり」をしている立場だからこそ、何かしら社会へ貢献したい。 そんな想いで、ものづくりから情報のバリアフリー化につながる〝やさしい見え方〟を発信しています。

さて…

はじめに。 「色盲(色覚の違い)」を知るということ。

「この赤と緑、どっちが濃い?」

そう聞かれて、少し迷ったことはありませんか?

人は誰でも、見えている色の世界がほんの少しずつ違います。

中でも「色盲(しきもう)」や「色覚異常」と呼ばれる状態は、光の受け取り方が少し異なることで、一部の色の区別がつきにくくなる 見え方のちがい のひとつです。

色覚のしくみ

私たちの目の奥には、「錐体(すいたい)」という細胞があり、それぞれが赤(R)・緑(G)・青(B)の光を感じ取っています。 この3つの信号の組み合わせで、すべての色を識別しています。

しかし、どれかの錐体が生まれつき少なかったり、働きが弱かったりすると、特定の色の区別が難しくなります。 

それが「先天色覚異常(色盲)」と呼ばれる状態です。

どんなふうに見えるの?

色覚異常といっても、人によって「見え方」はさまざまです。 例えば…

  • 赤と緑の区別がつきにくい(第1色覚・第2色覚)
     ⇒  信号の赤と黄色、緑と茶色が似て見える。
  • 青と黄色の区別がつきにくい(第3色覚)
     ⇒ 青が少しくすんで見えることがある。
  • 全色盲(まれ)
     ⇒ 世界がモノクロに近いトーンで見える。

色そのものが 見えない のではなく、「色の境界」がぼやけて見える、という表現の方が近いでしょうか…。

「見えない」のではなく「ちがって見える」

色への感覚に対して、かつては「異常」という表現や言葉が使われてきましたが、今では「色覚の多様性」や「カラービジョン・ディファレンス」とも呼ばれ、〝違い〟として受け止める動きが広がっています。

たとえば、

  • 地図の 赤 と 緑 を区別できる配色変える
  • 案内図に模様や線の違いを加える
  • グラフやマークに色ではなく、文字や形の補助的な情報をいれる

こうした工夫は、色覚のちがいを持つ人だけでなく、誰にとっても「見やすい」デザインに繋がっていきます。

色の見え方の多様性が教えてくれること。

色の世界は、私たちが思う以上に〝個人的〟です。 

あなたが見ている「赤」は、隣の人にとって少し違う〝赤〟かもしれない…。 だからこそ、その違いを〝正す〟のではなく、「尊重する」。 配慮が必要になるんです。 

例えば、工場での機械作業について。 

機械の状態を表示灯を使って示すのが一般的なのですが、表示灯の赤と緑の区別がつきにくい方も、中にはいらっしゃいます。 作業スタッフの安全に配慮するのであれば、その辺りも考慮すべきですよね。 

昔と違って、今は操作用のタッチパネルもリーズナブルになってきました。 表示灯だけに頼るのではなく、例えば、画面上にアラート(異常状態)を文字として表示するなど。 

日常生活で色を使う場合もそうです。 「色」以外でもわかる方法を添える。 そこに、これからの「やさしい見え方の社会」があると思います。

次回予告

次回(第3回)は、
「見えづらさ」が日常の中でどんな不便を生んでいるのか?

たとえばスーパー、駅、スマホ、職場——。
見えづらさが「情報の壁」になる瞬間を、一緒に見ていきましょう。


シリーズ案内

第1回:見えにくいは誰にでも訪れる
第2回:「見え方」は人それぞれ
番外編:色がちがって見える世界(←今ここ)
第3回:日常の中の〝ちょっとした不便〟
第4回:技術が支える〝見やすさ〟
第5回:QRボイスサポートという答え


ご相談、お問合せはお気軽にどうぞ。

そうそう。 【機械化・自動化相談所】はじめました。 人手不足をなんとかしたいとか、機械化を考えてみたいんだけど話しを聞いてほしいとか。 お気軽にどうぞ。 

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