現場の主任さんや、長年手作業が主体で仕事をされてきたベテランの方から、こういうことを言われることがあります。
こんにちは。
生産現場での「手間」と「モヤモヤ」を減らす人、けたろーです。
大阪・柏原(かしわら)市で、機械づくりと社長や現場の話を聴くことの両方で、生産現場をちょっとラクな環境にしていくサポートをしてます。 でも、本当につくっていきたいのは、余白(ゆとり)のある現場… だったりします。
さて…
現場のベテランさんが言うこと
「機械より手の方が早いですよ。うちは品種が多いんで。機械はめんどくさい。」
これは、化粧品関連やお菓子の包装現場で多い気がします。特に、年配の方に多い気が…。
品種がたくさんあって、サイズも形も違う。 それを、熟練のスタッフが手際よくこなしている。 というか、『手作業が主体』で、生産ラインが組まれている。
「これを機械にしてどうするんですか」という空気が、現場に漂っていることがあります。
その言葉、半分は正解です

正直に言います。 ...その感覚、間違っていません。 確かに、機械はめんどくさいですし、そんな風に感じるのはごもっともな意見だと思います。
それに、品種が多い現場を、そのまま丸ごと機械化しようとするとたいへんなことになります。品種ごとに段取りが必要で、切り替えのたびに調整が発生して、結果として手作業より時間がかかる。
機械化について、1品種に対する『専用の』機械なら、問題はでにくいのかもしれません。 でも、そんな現場はほぼなくて、ほとんどが、多品種小ロットへの対応になります。
そういう現場を、ボクも見てきましたし、対応してきました。 品種替えに対する負担をいかになくすか? それを考えて機械を考えます。 でも、こちらの想定を超えてしまう場合もあります。
となると、「なんのために機械を入れたんだろう」という状態になってしまうんです。 だから、ベテランさんの言葉は半分、正解なんです。
でも、半分は間違っています
ただ、「機械化=すべての工程を機械に置き換える」ではないと思ってます。 ここが、半分間違っている部分です。
確かに、全部入れ替えれるなら、それに越したことはないです。 でも、手作業がベースでラインが構成されている場合、現場の考え方も、手作業がベースになっています。 逆に、そこのところがネックになってしまう場合もあります。
すなわち、ちょっと視点を変えてみてみるというのが大事だということです。 例えば、品種が多い現場であっても、よく見ると、毎回必ず発生する作業があります。
化粧品やお菓子の包装現場でよくあるのは、こういった作業です。
- 製品をある向きに揃える作業。
- 決まったサイズの箱に一定数を入れる作業。
- ラベルを貼る作業。
- 製造日や賞味期限を捺印する工程。
品種が変わっても、これらの作業は毎回発生します。 こういった「繰り返しの多い作業」だけに絞って機械化のフォーカスを当てると、話が変わってくるんです。
全部を置き換えようとするから難しくなる。
「どの作業を置き換えるか」を明確にして、そこだけの機械を考えてみる。 そう考えると、品種が多い現場でも機械化へのメリットは十分に出てきます。
「どこを機械にするか」が、すべての出発点
機械化の相談を受けるとき、ボクがまず聞くのはこれです。
「一番しんどい作業はどこですか?」
「毎日必ず繰り返している作業は何ですか?」
現場全体を機械化したい気持ちはわかりますが、でも、一気にしようとするから、機械化が進まなくなる。
困っているところ、時間がかかっているところ、人への負担が集中しているところ。
そこにフォーカスして、そこだけを機械に置き換えることを考える。
それが、機械化への入り口だと思ってます。
もうひとつ、気をつけてほしいこと。

「機械より手の方が早い」という現場には、もうひとつの問題が隠れていることがあります。
それは、属人化です。
ベテランさんの手が早いのは、長年の経験と勘が体に染み込んでいるからです。 でも、その技術はその人の中にしかない。
その方が辞めたり、休んだりしたとき、現場が回らなくなるリスクをずっと抱えていることになります。 機械化には、そのベテランの技術を「仕組み」に置き換えるという側面もあります。
ただし、ここで注意が必要です。
機械化しても、その機械を扱える人が一人しかいない状態になってしまうと、属人化の問題は場所を変えただけになります。
手作業の属人化が、機械担当への属人化に変わっただけ。
これでは、本質的な解決にはなっていないんです。
機械化を考えるときは、「どこを置き換えるか」と同時に、「誰でも扱えるようすること」もセットで考えることが大事だと思っています。
「機械より手の方が早い」と感じているなら、まずその感覚を聞かせてください。
どこを変えれば現場が楽になるか、属人化の問題も含めて一緒に整理できると思います。
機械を入れた後に起きる「属人化」の問題についても、あわせて読んでみてください。

まずは、条件のすり合わせからでも大丈夫です
大青鉄工は、いきなり「見積ください」ではなく、現場の状況や条件を整理しながら進めるスタイルです。
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