〝見えづらさ〟から考える、未来のやさしさ ということをテーマに、お届けしています。 第4回目の今回は〝見えづらさ〟に配慮するデザインとテクノロジーのやさしい関係についてのお話です。
こんにちは、
大阪・柏原で、時短設計®の視点で、生産環境への「ゆとり」をテーマに、〝合理化・省力化〟に向けた機械・装置をワンオフで手掛けています。 ダイセイテッコウ けたろーです!
歯ブラシや化粧品といった商品に使われる透明容器を使った「ブリスター包装(ブリスターパック)」。 目が見えない人にはとても扱いにくいかも? と思って、ブリスター包装機の中で点字を施す仕組みを開発しました。
_なのですが、点字の識字率は10%以下…。 圧倒的に点字が読めない人の多さに気づき、「伝えるべき情報が届かないままになっている現実」があることを知りました。
それをきっかけに、「点字が読めないなら、音声で届ければ!」と、QRコードを使って音声で商品の情報を届ける仕組みを考えました。 それが【QRボイスサポート】です。
「ものづくり」をしている立場だからこそ、何かしら社会へ貢献したい。 そんな想いで、ものづくりから情報のバリアフリー化につながる〝やさしい見え方〟を発信しています。
さて…
はじめに。 見やすさを生むのは、いつも 〝ひとの工夫〟 から
「見づらい」をなくす技術は、いつも現場から生まれています。
たとえば、包装ラインではラベル印字の濃度を変えたり、包装に用いる素材を変えてみたり、作業者の疲れを軽減するために光の反射を抑えたり。
小さな改善の積み重ねが、〝誰にとっても見やすい〟環境をつくっていく…。
技術とは本来、誰かを楽にするためのもの… です。 便利さよりも〝やさしさ〟に近いところに、本当の進歩があるのだと思います。

デジタルの世界にも広がる「見やすさ」の工夫
スマートフォンやパソコンでも、「見やすさのデザイン」はどんどん進化しています。
- 画面の明暗差をはっきりさせる「ダークモード」
- 字のかすれを補う「読み上げ機能」
- 色弱者に配慮した「カラーユニバーサルデザイン」
- 図形やアイコンで情報を補う「ノンバーバルUI」
など。 これらは一見、ITの進化のように見えますが、実は〝人の感じ方〟を中心に置いたやさしい設計です。
デザインとは「誰のために」を考えること。 見やすさを追求することは、人の心に寄り添うことでもあるんですよね。
生産現場から始まる「情報のユニバーサル化」
私たちのような製造の現場でも、「見やすい」は 伝わりやすい と同じ意味を持ちます。
印字が薄ければ、内容を読み違える。
ラベルが小さければ、期限を見落とす。
照明が強すぎれば、目が疲れて集中力が落ちる。
生産現場内でのこうした日常の小さなズレが、「伝えたい情報が届かない」という結果につながります。 そしてそれは時に、大きなトラブルを引き起こしてしまう可能性をはらんでいます。
製造現場のとなりは、消費者です。 製造スタッフとはいえ、製造現場の外にでれば、ひとりの消費者です。

だからこそ、私たちは〝誰が読んでも・見ても・聞いてもわかる情報設計〟を目指しています。
その考え方こそが【QRボイスサポート】の原点でもあります。
声で伝えるという、もうひとつの「見やすさ」
「文字が見えづらいなら、声で伝えればいい」——。
これは単なる置き換えではなく、〝情報を複数の経路で届ける〟という考え方です。
文字・色・形・音。
どれかが欠けても、もうひとつが補える。 そんな仕組みがあれば、誰も取りこぼさない社会になります。
【QRボイスサポート】は、まさにその考えをカタチにした取り組みなんです。
包装への印字技術と、音声による情報設計の融合。
「見やすい」と「聞きやすい」をつなぐ、橋渡しのような存在です。
技術は、人のやさしさを届けるためにある
テクノロジーの進化は速いですよね。
でも、本当に大切なのは 誰かが困っていたからこそ生まれた という出発点だということです。
やさしさのない技術は、使われなくなります。 けれど、誰かの「これが助かる」を支える技術は、長く残ります。
見やすさを支える技術とは、目の前の誰かを思い浮かべながら磨かれていくもの。
その原点を、これからも大切にしていきたいと思います。
次回予告
次回はシリーズ最終回。
これまでの 見えづらさ への学びをまとめながら、私たちの取り組む【QRボイスサポート】を具体的に紹介します。
「見える・見えない」の間にある不便をなくす、小さなテクノロジーの物語をお届けします。
シリーズ案内
第1回:見えにくいは誰にでも訪れる
第2回:「見え方」は人それぞれ
番外編:色がちがって見える世界
第3回:日常の中の〝ちょっとした不便〟
第4回:技術が支える〝見やすさ〟(←今ここ)
第5回:QRボイスサポートという答え
ご相談、お問合せはお気軽にどうぞ。
そうそう。 【機械化・自動化相談所】はじめました。 人手不足をなんとかしたいとか、機械化を考えてみたいんだけど話しを聞いてほしいとか。 お気軽にどうぞ。
QRボイスサポートについてのお問合せも、お気軽にどうぞ! フォームの問合せ欄に「QRボイスサポートについて」と記入して頂けるとスムースです。
