やさしい見え方の話。ー 第3回:日常の中の〝ちょっとした不便〟。

〝見えづらさ〟から考える、未来のやさしさ ということをテーマに、お届けしています。 第3回目の今回は〝見えづらさが生んでいる壁〟についてのお話です。


こんにちは、
大阪・柏原で、時短設計®の視点で、生産環境への「ゆとり」をテーマに、〝合理化・省力化〟に向けた機械・装置をワンオフで手掛けています。 ダイセイテッコウ けたろーです!

歯ブラシや化粧品といった商品に使われる透明容器を使った「ブリスター包装(ブリスターパック)」。 目が見えない人にはとても扱いにくいかも? と思って、ブリスター包装機の中で点字を施す仕組みを開発しました。 

_なのですが、点字の識字率は10%以下…。 圧倒的に点字が読めない人の多さに気づき、「伝えるべき情報が届かないままになっている現実」があることを知りました。 

それをきっかけに、「点字が読めないなら、音声で届ければ!」と、QRコードを使って音声で商品の情報を届ける仕組みを考えました。 それが【QRボイスサポート】です。

「ものづくり」をしている立場だからこそ、何かしら社会へ貢献したい。 そんな想いで、ものづくりから情報のバリアフリー化につながる〝やさしい見え方〟を発信しています。

さて…

はじめに。 気づかないうちに、不便を感じていませんか?

スーパーで、賞味期限を読むのに少し時間がかかる。
病院で、番号表示がいつのまにか変わっていて焦る。
駅のホームで、どっちの電車に乗ればいいのかわからなくなる…。

そんな〝ちょっとした不便〟を 「歳のせいかな」とか、「注意力が足りないな」とかと思って、やり過ごしていませんか?

実はそれらの多くは、「見えづらさ」が原因なのかもしれません。

「見えづらさ」は、情報との距離をつくる

現代社会では、ほとんどの情報が 目で見ること を前提にしています。 例えば、

  • 商品ラベルや取扱説明書
  • 駅や空港のサイン
  • スマートフォンの画面
  • 医療・行政の案内書類

それらが少しでも見えにくいと、「読む」ことにエネルギーを使いすぎてしまう。

その結果として、判断や行動が遅れたり、間違いが起きたりします。

見えにくいというだけで、社会のスピードから一歩引かざるを得なくなるんです。

誰の身にも起こりうる「見えない瞬間」

「見えづらさ」は、常に同じ状態ではありません。 照明の明るさ、画面の反射、時間帯、疲労、天気…

さまざまな要因で、私たちの 見える は変化しています。

たとえば——

  • 雨の日、標識の文字がにじんで読めない
  • 夜の道路、ライトのまぶしさで視界が白く飛ぶ
  • 新聞の細かい文字が、朝より夜の方が読みづらい

などなど… こうした『その場の条件による見えづらさ』は、年齢や病気に関係なく、誰にでも起こりうることです。

デジタル社会で増える「新しい見えづらさ」

スマートフォンやパソコンは、便利である一方で、〝目の負担〟を増やす存在にもなっています。

  • 小さな文字やボタン
  • 白地に薄いグレーの文字
  • 通知の多さによる注意の分散
  • 長時間の画面の凝視

など。 「VDT症候群」や「デジタル眼精疲労」という言葉もあるように、私たちは 見えづらさを生む環境 の中で暮らしているのです。 

また、近年では、長時間、至近距離でスマートフォンの画面を見続けることで、次第に眼球の形状が変形し、近視に繋がっていく研究結果もあり、近視の症状を訴える人が増加傾向にあるようです。

それに加え、コロナ禍以降で広まったセルフレジや、タッチパネル端末などを使ったセルフオーダーシステムが、「見えづらさ」を抱える人たちにとって、更に〝不便さ〟を感じさせる要因にもなっています。

ほんの少しの工夫で、暮らしは変わる

見えづらさの解消は、大がかりな支援ではなく 気づき から始まります。

たとえば、

  • 小さな文字を読むときは、自然光の近くで
  • ラベルや書類は、白黒のコントラストを強く
  • スマホの明るさを自動調整ではなく、手動で最適化
  • 相手に伝えるときは「ここに〇〇と書いてあります」と声で補足
  • システムに任せきりではなく、状況をみながら相手に寄添う

これだけで、情報の〝壁〟がぐっと低くなります。

社会全体でできること

企業や自治体の中でも、「誰にでも見やすいデザイン(ユニバーサルデザイン)」への意識が広がっています。

例えば、

  • 駅のサインを色と形の両方で示す
  • 医薬品のパッケージに大きな文字を採用
  • 行政文書にふりがなや読み上げ用のQRコードを付ける
  • 駅構内に音声ナビゲーション対応のQRコードを設置

こうした取り組みは、〝特定の誰かのため〟ではなく、「みんなが安心して暮らすため」の工夫なんです。

見えづらさを、社会全体でシェアする

見えづらさを抱える人が声を上げるだけでなく、〝“見えている人〟も気づくことで、社会は少しずつ変わっていきます。

「自分は大丈夫」と思っている今だからこそ、【いつかの自分】のためにできる備えがあります。


次回予告

次回は、第4回。
技術やデザインの力で〝見やすさ〟を支える工夫を紹介します。

音声・色・形・光。
テクノロジーの進化が、
人のやさしさとどう結びついていくのか——。

お楽しみに!!


シリーズ案内

第1回:見えにくいは誰にでも訪れる
第2回:「見え方は人それぞれ
番外編:色がちがって見える世界
第3回:日常の中の〝ちょっとした不便〟(←今ここ)
第4回:技術が支える〝見やすさ〟
第5回:QRボイスサポートという答え


ご相談、お問合せはお気軽にどうぞ。

そうそう。 【機械化・自動化相談所】はじめました。 人手不足をなんとかしたいとか、機械化を考えてみたいんだけど話しを聞いてほしいとか。 お気軽にどうぞ。

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