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機械の寿命って、どれくらい?

けたろーです。

迷走台風・・ すごい動き方ですよね。 被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

しかし、毎年毎年、『観測史上初』とか、『今までにない』とか・・・ そんな言葉ばかり。 確実に気候が変わってきてますね。 エコだなんだといいつつ、世界をみればまだまだ〝エコ〟じゃないことがたくさん。 

そもそも、エコってなんだ? って思いませんか? エコ対応な高効率の新製品がでたとしても、取替えで発生した『中古品』は洗浄され、後進国と言われてる国で依然として使われてる。 それに、新製品を生み出すことより、旧型をスクラップにする方がエネルギー消費が激しいという… そこにはなんだか、たくさんの矛盾が。(^_^;)

というわけで、今日の話題は。

機械の寿命は何年くらい?

機械設備の寿命って、どれくらいだと思いますか?

10年? 20年? それとも、50年?? いやいや、もっと???

使用状況や環境、機械の種類にもよるのでしょうけど、その昔で言えば、50年くらいは平気で持つような構造だったように思います。 

現に、うちで使ってる旋盤は親父が若いころから使ってる機体で、かれこれ50年以上。 その当時新品で買って、メーカーの社長さんが直々に工場まできて、ペンキで色を塗ってくれたという話をよく聴かされます。笑 

途中、中の変速機が逝かれて動かないことがあったのですけど、変速機をばらして、折れてしまったシャフトを作り変えて復活しました。 旋盤があれば、難なく作れる部品。 しかし、当の旋盤が使えなかったので外注先にお願いして作ってもらいました。 以後は、無事に使えています。 

旋盤を持っていながら、軸の加工ができないというジレンマとその滑稽さに笑えたのを覚えてます。

寿命を決める要素。

構成にもよりますが、機械の寿命を決める事がらは最近の場合では、概ね、電気系統に起因する寿命の場合が多いようです。  モーターのアンプやドライバーが逝かれたとか、リレーが壊れたとか、制御基板がおかしくなったとか、そういう感じでの寿命です。 

もっとも、最近の機械は、昔の機械と違って、パーツを含め電機的な制御が大半を占めているので、それに起因する場合が多いのです。 メカ的な部分が寿命に与える影響は、部品の摩耗や破損によるものです。

でも、メカ的な部分に原因がある場合では、その箇所をリメイク、レストア、または、代替えさえできれば、なんとか息を吹き返せるので、継続して使用することが可能です。 前述したうちの旋盤も、軸の入れ替えで復活しました。 

仮に、複雑な部品で製作が難しい部品だったとしても、最近では3Dスキャンという便利な測定機器もあるので図面が存在していなくても復元は期待しやすくなっているようです。 

しかし、電機制御系統に要因がある場合は、少し厄介です。 まず、代替品があるかどうか? が問題になってきます。

そうそう… もう一方の視点で、例えば、生産設備で考えると、機械設備的には以上はなく、実際には使える状況にあったとしても、それで生産する対象物が廃盤になったり、生産を終えるといった状況が発生した場合、機械設備としては〝寿命〟をむかえるということになります。 

電機制御系は厄介。

こと、電機系のパーツでは製品サイクルが早いので、同じものが手に入らないというリスクがあります。 概ね、メーカー対応で7年くらいでしょうか。 仮に、代替品があったとしても、コンパチ(同じ物)ではなく、取り付け方が変わっていたり、性能に差が出ていたり、強いては、制御を変えざるを得ないとか、そういった事柄が出る可能性が高いのです。

特に最近の機械であれば、それが顕著になる可能性は否めません。 なぜなら、機械設計の主軸がメカニズムによる制御から電機的な制御に移ってきているからです。 簡単に言えば、アナログからデジタル化の方向に進んでいるというイメージですね。

その理由のひとつが、ステッピングモーターやサーボモーター、タッチパネルなどのデジタル機器の台頭です。 性能がよくなったのに加え、価格帯も下がり、採用しやすくなったことが挙げられます。 また、タッチパネルなどを使用すれば、操作性が格段にアップするので、電機制御に依存する状況が生まれています。 

という状況を踏まえると、おのずと〝電子部品〟の占有率が高くなります。 つまり、機械の寿命は、その機体に搭載されている電子部品の寿命であると言い換えることができます。 

電子部品のサイクル。

注視したいのは電子部品の商品サイクルです。 どんどん新しい部品や製品が市場に投下されます。

新製品の性能に飛びついて採用するも、結果的にそれが恒久的に存続しない場合があったり、また、バージョンアップ品が出される際には、メーカーは以前との互換性を唄うのだけど、実際にはどこか異なる面があり、容易に載せ替えできなかったりと、何かしらのリスクが潜んでいます。 これは、実際に経験した話になるのですが…

〝機械の調子がいまいちなので、見てほしい〟との依頼を受け、10数年前に納品したお客様のところにお邪魔したときのことです。 その原因はタッチパネルの故障に依るものでした。交換すれば直るのですが、残念ながら、同じ型式のタッチパネルは既に生産中止。 代替機があるとのことだったので、一応、既存のデータを抽出した上で、その費用の見積もりを差し上げました。

旧型機から現在の新しい機種への入れ替えとなると、単純にデータを入れなおしてOKというわけでもなく、それなりの検証が必要になってくるため、モロモロの諸経費を含めたそこそこの額の見積もりになりました。 先方の判断は、

その額なら… 
機械を修理してまで使うような市場ではなくなっているので、あきらめます。

との結論でした。 メカ的にはそれほどの傷みはなかったのですけど、市場規模と費用対効果での判断と言われたら、仕方がないですよね。 なるほどね…と少し時代を感じたのでした。

制御部分が短命化の要因?

1個のモーターで構成されているような機械であれば、モーターが動かなくなったとしても、よほど特殊なモーターでない限り、そのモーターの交換だけでなんとか再起動できます。 

しかし、PLC(プログラマブルコントローラ)を使って制御を行っている場合、それが潰れてしまうと機械としては完全にアウトな状況に陥ります。 PLCとは、制御のカナメになる部分であり、機械の頭脳、心臓部にあたります。 実は、その寿命が一番、厄介なのです。

まず、PLCの代替えがあったとしても、プログラムのバックアップがないと機械は容易に復元できません。 また、かなり以前のPLCと現行のPLCとでは互換が期待しにくいため、新規にプログラムを作り直すという作業が発生する可能性も否めません。 

それに、そもそも十数年前のPLCを使っている場合には、プログラムの読み出しが難しいというのもあります。 パソコンの性能の違いやパソコン上のアプリの問題が生じるからです。 また、バックアップを取っているからと言っても、バックアップを保管しているメディアの問題もあります。 

FD(フロッピィディスク)にバックアップをとっていたとしても、今ではそれを読みだす器材を見つけることの方が難しいです。 (あ、FDって、最近の人は知らない人が多いかも。(^_^;) )

最近では、メカだけで成り立つような機械も結構レアなケースになりつつあります。 なぜ、レアなのか? というと、この製品しかしない! という場合なら、メカだけで成立させることは比較的容易です。 しかし、近年では機械に求めるニーズが多品種小ロット生産になっていて、それをメカで表現するのが難しいからです。 

例えば、対応するサイズが多岐に渡る場合、メカでそれを実現するとなると複雑になり得ます。 一方で、サーボモーターなどを使えば、部品点数も少なく、使い勝手のいい機構が比較的リーズナブルに実現できます。 

昔の機械を修理して使う…それもアリなのでしょうけど、最終的には時代の流れをどのように受けとめ、どう受け容れるか? ということなのだと思います。 また、その辺りは、生産現場としてどう在りたいのか? というの在り方が問われているのかもしれないですね。

機械の寿命を考える上で、重要なこと。

ただ… ひとつ念頭に置きたいのは、

機械は潰れるモノ。

ということです。 メンテナンスを行っていたとしても、いずれ使えなくなる時期は必ずやってきます。 その時にアタフタしないように、〝事前の策〟が必要だということです。

『機械は使って、動かしてナンボ』 という人がいます。 しかし、動かしてナンボの〝動き〟も、普段の使い方から決まってきます。 

そのために、最新の IoT や AI のような先進技術を使って、処理の内容やトラブル履歴といった日々のデータを記録し、予防保全に繋げていくようなことをすれば、生産に対してもより有益になり、結果的に、機械設備の延命につながります。

もしもの時に備えておくことが肝要ですよね。


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